テレパシーの亜種

ここを読んでいないあなたに伝えたい

2014年極私的ベストCD5選

昨今、筆者の音楽の聴き方で最大の変化は昨年春からフリップミュージックでCDをレンタルして、旧譜を中心にプログレ,現代音楽,ポストクラシック,昭和歌謡,往年のJ-ROCKなんかを雑多に聞き始めたことだ。
そしてターニングポイントは今年8月のフリップミュージック閉店。
ここで70枚くらいレンタル落ちCDを譲り受けることができ、聞いてはiTunesにインポートする日々を過ごした。
なので買ったCDだけでも例年の倍くらい、レンタルで聞いただけのも合わせると空を仰いでしまうくらいの量の音源を耳にした事になる。
結果、CD1枚,1曲1曲にかける思いみたいなのも薄まってしまった感じがする。
それでも本のページから目を上げて、作業の手を止めて何だこの曲はと感動することが何度もあった。
そんなCDたちを今年も選びました。
優劣をつける立場には無いのでリリース順に並べてます。

ちなみに去年のはツイログで見てください。
てらもっ(@teramott)/#2013年極私的ベストCD - Twilog

上坂すみれ『革命的ブロードウェイ主義者同盟』

革命的ブロードウェイ主義者同盟【通常盤】
昨年4月に声優アーティストとしてキングレコード傘下のスターチャイルドレーベルからデビューした上坂すみれさんの満を持しての1stアルバム。
遠山明孝が手がけたアルバム表題曲、岡部啓一作編曲・森雪之丞作詞の「哀愁Fakeハネムーン」などアルバムオリジナル曲のクオリティと遊び心が抜群に高い。ラスト曲「七つの海よりキミの海」のイントロ部メッセージが歌とかぶってしまったのはご愛嬌。
昨年から追っかけ始めて今年は8現場ほど見させていただいた。筆者がいま最も時間と気持ちとお金を注いでるアーティストである。

銀杏BOYZ『光のなかに立っていてね』

光のなかに立っていてね *通常仕様
5年遅い!が、最高だ!同年代バンドとしてここまできっちりやってくれたことに感謝と敬意を奉げたい。
再生ボタンを押せばヒリヒリとした焦燥感に襲われる、まったくぼやぼやしていられない気持ちにさせてくれる。きっとどんなところに立っていても背中を押してくれるアルバム。
このアルバムの発売を以って、あびちゃんチンくん村井くんが脱退して銀杏BOYZのメンバーは峯田和伸のみになってしまった。銀杏BOYZとしてはこのアルバムが最後になってしまうのだろうか。

坂本美雨『Waving Flags』

Waving Flags
これまでのボコーダーを多用したエレクトロニカな作品から一変、生音バンドの蓮沼執太フィルをバックにおだやかでたおやかに歌う美雨さんの声を耳にすることができて、筆者が最も聞きたかった坂本美雨の路線が目の前に現れ、まさに「待ってた」のひとことに尽きる一枚。
歌詞が一見するとありふれた普通のことなんだけど、それを堂々と歌える自信と強さを感じた。

KGY40Jr.『KGYワンダーランド vol.1』

KGY ワンダーランド Vol.1
千葉県鎌ヶ谷市のアイドルらしいけれど、現在の活動は不明。TRASH-UPでその存在を知り、プロデューサーの皮茶パパのキャラクターが面白く、また「INTERESTING!!」のPVがぶっとんでる!という理由で勢い買ってみたら大当たりだったという次第。
サウンドプロデューサーのPsycheSayBoom!!!さんの尽力も大きいのだろうけど、皮茶パパの作詞作曲のユニークさは筆舌しがたいものがある。あの人のセンスをここに埋もれさせるのはあまりにもったいない。

くるり『THE PIER』

THE PIER (通常盤)
変化し続ける流浪の音楽集団がたどり着いた漂着地がここ。エスニック寄りの曲を何曲か入れてきているけれど、アルバムを通して聞くことで見ることができる風景はもっと多用で広い。くるりを追いかけていると次はどんな景色を見せてくれるのだろうかと毎度楽しみになる。「あのころが良かった」とよく言われるくるりではあるけれど、今のくるりはすごくいい。